書き方というよりも内容で悩む生徒がたくさんいますね。
毎年うちの塾でもこの時期は添削⇒再提出⇒添削…の繰り返しです。
なにが困るって、都立高校の推薦入試で必須ということ。
- 志望理由について
- 中学校生活の中で得たことについて
- 高等学校卒業後の進路について
大多数の生徒がそもそも今まで考えたことがないようなことです。
一つ目から何かいたらいいかわかりません…
最初から全部かける人の方が珍しいから大丈夫ですよ
ここでは書き方や、どんな風に書けばいいかの例文サンプルも載せてみました。
最終的には自分の言葉で書いた方がいいですが、悩んだときは参考にしてください。
大事なことは現在、過去、未来について書くということです。
動画をアップしました(ブログの内容とは別です)
自己PRカードってどんなの?
自己PRカードは、都立推薦入試を受ける時と、合格後に高校に提出する書類のことです。
受験する学校名や自分の名前などを書いて、項目ごとの質問に答えるものです。
ここからダウンロードと印刷ができますよ。
自己PRカードは点数になるの?
なりません。ただし、合否を大きく左右します。
得点については、内申や調査書点で競われます。
都立入試の内申点の重要性と計算方法自己PRカードは得点にならないのかぁ
といっても、入試の時面接で使われるのです!
これを元に面接を行うため、内容が伴っていないと間違いなく失敗します。
文字を書く枠いっぱいに書いている子と二行しか書いていない子を比べたらどっちの方がい印象はいいかは明らかですよね。
自己PRカードのテーマ3点
- 志望理由について
- 中学校生活の中で得たことについて
- 高等学校卒業後の進路について
これらの内容について書きます。
志望理由については現在、中学生活で得たことは過去、高校卒業後の内容は未来についての話ですね。
これらを書くためには大切なことがあります。
文章を書くときの注意点
文章を書くにあたって、準備や書き方に注意しましょう。
以下のことに注意しながら書いてください。
①「本校の期待する生徒の姿」を知る
学校ごとに、その高校が求めている生徒像が設定されています。
多くの学校が勉強は当然のこと、学校生活での他社との関りや国際的な関りを重視していますね。
これを知らなければ自己PRカードを書いてはいけません。
学校の期待している生徒像を意識して書かなければ評価が下がってしまうからです。
期待している生徒像は学校ごとのホームページや一覧で確認できるので、必ず見て確認してください。
長くて細かくて読みにくいです…
これもまた勉強です
②具体的に書く
文章を添削してよく見るのが
「すごくいいと思ったから」
「取り組みが素晴らしいと思ったから」
「たくさん学びました」
という言葉です。
これは全く意味がありません。
文章は質問が不要な形で書くことが最重要です。
「何をいいと思ったんですか?」
「何が素晴らしいと思ったんですか?」
「何を学んだんですか?」
と質問されるような文章で書くのはアウトです。
具体的に書くって難しい…
そんな時は次のことを意識してみましょう!
数字を意識する
具体的に書くには、まずは「いつ」「どのくらい」を表現するといいでしょう。
例えば部活について書くとした場合は。
「試合で勝つことができた」ではなく「3年生の時の最後の大会で初めて2位になることができた」
「たくさん練習を頑張った」ではなく「中学3年間の間1日も練習を休まなかった」
といった形です。
自然と文章も伸びて、状況がイメージできます!
内容を絞る
部活や委員会、運動会や友達との関りなど書きたいことはたくさんあると思います。
ですが、4つも5つも書くことはオススメしません。
アピールしたいことを絞らないと、その出来事に対して一つ一つ書くことになるので内容が薄くなっていきます。
部活であれば部活に関する内容で書いて、友達との関りについて書くのであればエピソードは一つ絞ってください
一つのテーマに対して書く要素は、なるべく1つか2つに限定して書くようにしてください。
③文章は短く区切る
志望校への気持ちが溢れすぎて一文一文が長くなる人が多いです。
よくあるのは「なので」「だから」の接続語を使いすぎて、一文が四行くらいになる文章です。
例えばかつてあったのは、志望理由の箇所で
貴校を志望した理由は、貴校の文化祭を見に行った時に先輩や先生方にやさしく話しかけてもらった時にここなら楽しく通えそうだなと思ったので、受験後もこの学校で勉強を3年間続けて部活も頑張りたいと思ってこの学校を志望しました。
といった感じです。
具体的に書こうと思ったらこんなことに
気持ちはひじょ~にわかります
長い上に「志望理由は~」から始めているのに「~志望しました」と文末に書いているのが問題ですね。
書くのであれば
貴校を志望した理由は、自分にはこの学校しかないと思ったからです。
文化祭で先輩方や先生方にやさしく話しかけてもらった時に、この学校なら3年間楽しく通えそうだなと感じました。
ただ通うだけでは意味がないなので、受験後も高校生活では勉強も部活も3年間続けたいです。
そう考えさせてもらえたので、貴校を志望しました。
こんな感じの方がいいですね。
短く区切ることを意識しながら書きましょう。
自己PRカードの例文
ここでは自己PRカードの例文を載せています。
ウソはなくして自分の言葉で書いた方が絶対に良いですが、悩んだときは参考にしてください。
また、【アプリ版】都立入試ナビでは自己PR文を作成することができます。
もしも悩んだ時は使ってみてくださいね
志望理由編
学校の校風である、リーダーシップを育てるカリキュラム強く魅力を感じています。
文化祭を見に行った時に。先輩方一人一人が率先して活動している姿を見て、自分自身もこんな風になりたいと考えました。
入学後は生徒会や学級委員に立候補して、みんなを導けるような人になれるスキルを身に着けたいです。
僕が入りたいと考えているサッカー部は、6日間18時まで練習し、練習試合もたくさん組んでいます。
このことから、大会で結果を出すために監督や先輩が部活に対して真剣であるということを感じ、そんな環境で自分を鍛えたいと考えました。
入学させていただいたら、僕は誰よりも積極的に部活動に励みたいです。
その活動を通して、大会での結果に貢献したり人との関りを充実させたりしたいです。
私は将来海外で仕事をしたいと考えています。
貴校では国際交流や英語学習に力を入れているため、自分にとって最高の環境だと思いました。
特に貴校では文化や習慣を学ぶカリキュラムもあるので、異国文化を学ぶことができるのは私にとってこれ以上はない学校と思いました。
入学後は3年間学校の勉強以外にも、留学や海外生活に向けて語学の勉強を頑張りたいと思います。
中学生活編
1.2年生の時は、勉強はただ与えられた範囲を時間をかけて勉強していました。
しかし受験生になってからは、何点必要でそのためにどのくらい勉強するかを計画して勉強しました。
その結果一日ごとに勉強の計画を立てて継続し続けたことで、模試の結果を40点から80点まで上げることができました。
今では一日一日の計画を勉強以外でも立てることで、部活や人間関係もいい結果を残したいと思います。
野球部ではポジションや結果を得るために、3年間一度も練習を休まずに努力し続けました。
その結果、レギュラーを獲得できて都の大会では2位という結果を得ることができました。
またチームスポーツなので、部員と協調性を持って練習や試合に参加することを意識しました。
おかげで練習試合や大会でもいい結果を残すことができたので、仲間と一緒に努力することも大事なのだと実感しました。
地元のお祭りや行事に参加することが多く、たくさんの地元の人と関わることができました。
その中で、学校以外の場所でお年寄りや大人や自分よりも小さい子と交流することで、身近な人たちと関わることの大切さを学びました。
自分だけでは生きていけないから、助け合うことが重要であると実感しました。
そうして大勢の人と目標を共有して、1つのことに向かっていくことの楽しさを得られたのが最大の思い出です。
高校卒業後編
特に将来は会社に勤めたいと思っているので、経済や経営について学びたいです。
その中で、もしも自分のやりたいことが見つかったら自部自身が会社を経営したいと思いました。
今はたくさんの人の役に立てる仕事がしたいと思っているので学校生活の中でも人とたくさん関わり自分にどんな会社が合っているか考えてみたいです。
最近ではAIやプログラミングが重要になっているとニュースでもやっていたので、パソコンの技術を高めたいです。
そのためには専門的な知識を学べる図書館や施設がある大学に進学したいと考えています。
世の中の人々の生活が楽になるようなものを生み出せる人間になりたいと強く考えています。
教師の親のように人の役に立ちたかったり、プロのスポーツ選手のように自分のしたいことを極めるような仕事に就きたいと考えています。
そのためには大学進学を視野に入れて勉強しながら、自分なりに仕事について調べたり人から意見を聞いてみたいと思います。
高校生活の中で人と関わり、自分の進路を具体的にしたいです。
あくまでも参考程度にしてくださいね
過去の受験生の自己PR文30種類
かつて私が担当した推薦で合格した生徒、添削したもの、参考として挙がってきたもので許可がとれたもの30パターンまとめて有料配布としました。
かつて誰かが書いたものです。使用許可をとったものではありますが、あくまでも参考程度にご利用ください。
もしもこれを使用する場合は、まるまる写すのではなく自分の文章に使えるフレーズがないか確認する程度にしてください。
【番外】自己PRカードに文字を書くとき
自己PRカードは大きな枠が3つあるだけなので、文字を書くときに困りますよね。
オススメなのは、鉛筆で薄めに文字を書くラインを書くことです。
例)志望理由について
書く文章の量にもよりますが、五行~六行程度にするといいでしょう。
それ以上だと文字が小さすぎるので書きにくいですし、高校の先生も評価しにくくなってしまいます。
まとめ
自己PRカードは点数になるわけではありませんが、自分の合格のために手を抜くわけにはいかないものです。
書けばそれだけ面接でも質問に答えやすくなるので、自分で文章を考えましょう。
もしも中身に悩んだ時は保護者や学校の先生に聞いてみてもいいかもしれませんね。